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キャンプと水の関係 ― なぜ節水が重要なのか?
水は自然の中では『限られた資源』
アウトドアで過ごす時間は、自然と触れ合えるとっても素敵なひととき。でも、そんな自然の中では、水が貴重な資源であることを改めて実感します。蛇口をひねれば出てくる生活とは違い、キャンプ場では水の量も質も限られています。
たとえば、歯みがきのときに水を出しっぱなしにしてしまうと、1分でなんと12リットルも使ってしまうことも。こうした積み重ねが、自然への負担につながります。特に夏場や乾燥した地域では、限られた水をどう使うかがとても大切になってきます。
さらに、水を使うにはエネルギー(電気やガス)も必要です。水を節約することは、エコなだけでなく、災害時やトラブル時にも役立つ「備え」になるんですよ。蛇口から当たり前のように水が出る日常から一歩離れて、自然と向き合うキャンプでは、水の大切さを感じるきっかけになります。
また、キャンプ場によっては水の使用に制限があったり、そもそも水場が遠かったり、給水車が必要な場所もあります。そんな中での水の使い方は、自分だけでなく、まわりの人や環境への思いやりにもつながります。
水を使いすぎない!アウトドアで実践できる節水術
基本の心がけからスタート
節水ポイント①
歯みがきは「マイカップ」を使って、口をすすぐだけの水に。出しっぱなしにしないことで、1回につき約12リットルの節水になります。
手洗いにはペットボトルのフタに小さな穴を開けて簡易シャワーにすると、500mlで数回分の手洗いができます。これはお子さまと一緒に楽しく節水を学ぶ良い機会にもなりますよ。
お風呂やシャワーは、使っていない時はこまめに止めるだけで大幅な節水に!洗髪や身体を洗うときだけ水を使い、泡立てなどの間は止めるようにしましょう。
トイレも節水できるんです
節水ポイント②
キャンプ場のトイレでは「大小レバーの使い分け」をしっかりと意識しましょう。ほんの少しの配慮が、1回で数リットルの節水に。
ドライタイプの簡易トイレや、密閉式のウォーターレストイレも選択肢になります。特に災害時や断水中にも便利で、ニオイや衛生面でも安心です。
小さなお子さま連れの場合は、子ども用の簡易トイレを備えておくとさらに安心ですね。
食器洗い&後片付けでの節水テクニック
洗う前の“ひと手間”がカギ
節水テク①:ふき取り&工夫でラク洗い
キッチンペーパーや新聞紙で、食べ残しや油汚れを先にふき取りましょう。ふき取った紙はそのまま焚き火の着火材にも使えます。
お茶の出がらしを使って、油汚れを落とすという裏ワザも。自然由来なので、環境にもやさしい方法です。
アルミホイルを網や鉄板に敷いておけば、焦げ付きも少なく、後片付けがぐっとラクになります。
洗う順番をちょっと工夫
節水テク②:順番と洗剤の工夫
油が少ない食器から先に洗うことで、水の汚れを最小限に。結果として洗剤や水の量も減らすことができます。
洗剤は環境にやさしい「非合成洗剤」や「水のいらない洗剤」がおすすめです。中には、ふき取りタイプやスプレー式の便利な製品もあります。
拭き取り後にアルコールスプレーで除菌すれば、より衛生的です。
つけ置き&持ち帰りもあり!
節水テク③:つけ置きと持ち帰り
使用後すぐに水につけておくだけで、後で楽に洗えます。つけ置きする水も、一度調理で使った残り湯などを再利用すればさらに節水に。
1泊キャンプなら、家に持ち帰ってしっかり洗うのもOK!しっかり袋に入れて密閉すれば、衛生面も心配ありません。
バケツ型の折りたたみシンクやつけ置き用のタブがあると、キャンプ中でも片付けがラクになりますよ。
調理で水を節約!洗い物を減らすアウトドア料理法
おすすめは「パッククッキング」
料理テク①:パッククッキング
耐熱ポリ袋に食材と調味料を入れて湯せんするだけ。袋ごとお皿に出せば、そのまま食事もOK。
鍋が汚れず、そのまま器にもなるので洗い物ゼロに近づきます。
お子さんと一緒に作れば、防災食や時短調理としても学びになります。
「ワンパン料理」や「丼ぶり」で食器もミニマムに
料理テク②:ワンパン・丼ぶりメニュー
ごはんとおかずが一緒になったメニューでお皿の数を減らしましょう。カレー丼や親子丼はその代表格です。
エビパエリアやワンポットパスタはおしゃれで簡単♪インスタ映えもバッチリ。
大きめのフライパンやダッチオーブンを使えば、火力も効率よく活用できます。
ラップや使い捨てカバーを活用
料理テク③:洗い物ゼロに近づけるアイデア
お皿にラップを敷いて使えば、洗わずに済みます。ごみが増える点だけ注意しましょう。
環境に優しい素材の紙皿や木製カトラリーもおすすめです。再生紙や間伐材を使ったものを選ぶとよりエコ。
使い捨てではなく「拭くだけでOK」な食器や、シリコンマットのような再利用できるアイテムもあります。
水の確保・備蓄・運用 ― 安全で快適なキャンプのために
どれくらい水が必要?
水の使用目安を知ろう
1人1日あたり約3リットルが目安(飲用+調理)。さらに、手洗いや食器洗い用に、2〜3リットルを加えると安心です。
暑い日やアクティブな活動がある日は、もっと多くの水が必要になる場合も。余裕を持って準備しておきましょう。
ウォータータンク&ジャグを活用しよう
運搬効率UPアイテム
サイトと水場が遠いときに便利!ウォーターキャリーがあれば、重たい水を運ぶ手間もぐんと減ります。
蛇口付きタイプなら、水の出しすぎも防げて安心。倒れてもこぼれにくい構造のものがおすすめです。
折りたたみ式なら、使用後もコンパクトに収納できて持ち帰りがラク。
携帯浄水器で安心・安全な水を確保
ろ過で安全に飲める水を
川や雨水などをろ過できるアイテムが防災にも大活躍。野外だけでなく、災害時の備えとしても心強いです。
モンベルの「グレイル ウルトラプレス」は軽くて扱いやすいと人気♪ろ過時間も早く、味もまろやかになると評判です。
浄水器を使うときは、使った後の管理や乾燥も忘れずに。
災害時にも役立つ!防災視点での水管理アイデア
キャンプ経験は“もしも”の時の力に
キャンプは最高の訓練場
節水グッズや工夫はそのまま防災アイテムに早変わり。非常時にパニックにならないよう、キャンプで練習しておくと安心です。
簡易トイレやポリ袋調理は、断水時にも活用できます。ご高齢の方や小さなお子さまがいるご家庭では特に心強いアイテムになります。
キャンプと防災は実はとっても近い存在。だからこそ、日頃から意識しておくとよいですね。
モンベルのウォーターキャリアはここがすごい!
注目アイテム:ウォーターキャリア
軽くてコンパクト。防災リュックにも入れやすい。
水を入れるのも、乾かすのも、注ぐのもストレスフリー。注ぎ口が広く、手を入れて洗えるのもポイント。
自立する設計なので、どこに置いても安定感があります。ハンドル付きで持ち運びも簡単!
抗菌加工がされていて、衛生的に使えるのも安心です。
まとめ:節水・エコギアを味方に、快適で優しいキャンプを
水の使い方をほんの少し見直すだけで、自然にも自分にも優しいキャンプができます。今回ご紹介した方法や道具は、普段の生活にも応用できるものばかり。
「エコだからがまん」ではなく、「エコだからこそ快適に」。そんな新しいアウトドアの楽しみ方を、あなたもぜひ体験してみてくださいね。
家族で楽しむキャンプも、ソロキャンプも、防災の練習としてのキャンプも、節水の工夫ひとつで快適さが変わります。自然に優しい行動は、自分自身の心と身体にも優しく返ってきますよ。
次のキャンプでは、ぜひ一つでも試してみてくださいね。